神戸大学大学院工学研究科建築学専攻
神戸大学工学部建築学科
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Introduction専攻・学科紹介

建築学教室からのメッセージ

建築学専攻 専攻長・建築学科 学科長 中江 研

 神戸大学工学部建築学科は、1921(大正10)年に設立された神戸高等工業学校建築科を前身とする、全国でも有数の歴史ある建築系の学科です。1949年に新制大学「神戸大学」が発足し、工学部建築学科となり、2021年には創立百周年を迎えました。その間、1976年に環境計画学科が設立され、建築系2学科で一体となった教育が行われてきましたが、1992年には、建築学科と環境計画学科は土木工学科と統合し建設学科となり、建築系と土木系のコース制が採用されました。2007年に建設学科が改組され、建築学科と市民工学科がそれぞれ設置されたことにより、建築系の教育研究の場は再び一本化され、学部は工学部建築学科、大学院は工学研究科建築学専攻の一環教育体制が整えられ、現在に至っています。建築学科は、現在1学年93名の学生定員をもち、学部卒業生の約7割が大学院博士前期課程に進学しており、さらに大学院博士後期課程では30名以上の学生が研究に励んでいます。

 建築学は、人間生活の基盤である住宅やさまざまな建築物を適切に計画・設計・建設・維持管理するための学問であり、自然科学だけでなく社会科学・人文科学に根ざした学術・技術、さらには芸術など多様な要素に関する知識と関心が必要とされます。また、建築は建物単独では存在するのではなく、都市空間・地球環境との強い関わりを持って存在していることから、建築に携わる者には、幅広い視野を持って、多角的・俯瞰的に問題に取組む能力を育んでもらうための教育・研究の場が重要となります。神戸大学工学部建築学科及び大学院工学研究科建築学専攻では、幅広い建築学の全ての分野(計画・構造・環境)にわたり、バランスよく総合的に学べる教育体制を整えており、地球的視点に立った広い視野を備え、高度な専門的知識と技術を携え、主体性と独自性のある多様な人材の育成を目指しています。このような神戸大学工学部建築学科独自の目標を達成していくために、安全・快適で美しい建築、建築群や環境づくりに向けた研究に教員と学生が共に取り組んでいます。

 神戸大学の建築学科及び大学院建築学専攻では、長い歴史の中で多くの優れた卒業生を輩出しており、卒業生は、建築設計、建築構造、建築環境、建設施工、都市計画コンサルティング、官公庁、教育・研究など、幅広い分野で活躍しています。また、ワシントン大学(米国)、天津大学(中国)、西南交通大学(中国)、鄭州大学(中国)、カリフォルニア大学サンディエゴ校(米国)、南カリフォルニア大学(米国)、タンペレ工科大学(フィンランド)、ガジャマダ大学(インドネシア)などとの交換留学や学術交流の推進、自然災害による被災地域との復興計画・研究に関する連携などを通して、より一層充実した教育・研究を展開しています。